言語技術教育
麗澤では、『言語技術』という学校設定教科を1年から4年(高1)まで週1時間の授業で行っています。言語技術教育は、欧米の国語教育の中心となっているLanguage ArtsとLiteratureを、日本の中等教育で実施できるよう、つくば言語技術教育研究所の全面的な研究協力(2003~2011)を受けて麗澤が実践研究してきました。その中で、2004年度から2009年度までは、文部科学省の「研究開発校」の指定を受け、より多くの教育現場で言語技術教育が実施できるように研究開発に取り組みました。現在もこれまでのカリキュラム・実践研究を土台として、アメリカ・オハイオ州コロンバスにあるBexley High School(ベクスレイ高校)からの協力を受けながら、生徒の言語力向上を目指した授業を展開しています。
あらゆる学びにつながる分析的思考力を高める
中学・高校で学ぶ教科、大学で深める学問など、あらゆる学びに必要な力が「聞く力、読む力、話す力、書く力」です。言語技術は、こうした力を体系的に身につけていくことで、コミュニケーション力と情報処理能力を高めていきます。
相手の言葉に真摯に耳を傾ける力、文章や資料をじっくりと“観察”する力を養い、物事を構成する要素を分析・考察し、さまざまな情報を統合して意図や考えを解釈していくlogical thinking(論理的思考力)、critical thinking(批判的思考力)へとつなげていきます。
特長言語技術の授業の流れ
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言語技術は1年生から4年生までが週1時間、取り組む授業です。導入段階では、自分の意見とその根拠や論拠を示す基礎訓練として「問答ゲーム」を行い、異なる意見を持った人との議論の土台をつくります。授業では、文学作品や唱歌、絵本の分析、説明・報告の方法など、毎時間新しい課題が提示され、教員がファシリテーターとなって進行します。議論終了後には、自分の主張を文章化します。
特長議論が授業の根幹
授業の多くはディスカッション形式で行っており、生徒同士の議論によって内容を深めていきます。論理的な思考力を段階的に養い、“言葉”で説明する力を磨いていきます。
特長アウトプットを重視
インプットとともにアウトプットの技術を重視しています。情報を的確に処理し、エッセイや発表など、適正な表現方法で伝える訓練を繰り返し行います。