7月25日(木)14時~16時まで、本校校舎マルチメディア教室にて、Global Week #4「アメリカ留学説明会」を開催しました。
4日目は、米国大使館広報・文化交流部であるアメリカンセンターJAPANより、EducationUSAアドバイザーフルブライトジャパン市川敦子氏をお迎えし、アメリカ留学の魅力とその実情についてお話いただきました。
アメリカ留学の魅力として市川氏からは3点お話がありました。
これだけですでにアメリカでの学びの面白さに魅了されている参加者に、市川氏からは日本の大学とアメリカの大学の違いとして、入学時に専攻を決めなくてもいいと紹介がありました。1年次には一般教養を学びながら、新しいことを学び、色々と迷いながら分野を決定したり、ダブルメジャー(専攻が2つ)やマイナー(服専攻)を選ぶこともできます。学校を途中で帰る(転学)することだってできるんです。
では実際に留学するには、ということでいくつかのステップに分けて紹介がありました。とにかく大事なことは「どうして留学したいのか」を明確にすること。選択肢が多様な分、自分にあった選択をすることが重要になります。出願は書類によって行われるため、自己PRを書く上でも理由が明確である必要があります。このタイミングで自分は留学しないほうがいい、とか、他国に留学した方がいい、と判断することも大事です。学位取得が目的か、そうでないのかによって留学の形態も変わり、また学位取得であったとしても、4年生大学へ入学するケースと2年生大学の編入コースに入学してから4年生大学へ編入するケースもあります。英語力が足りなくても条件付き入学という制度がある大学があり、英語力をあげてから入学を認められるケースもあります。大学の著名度やランキングで選ぶのではなく、「なぜ自分はその大学にいきたいのか、そこで何がしたいのか」ということを時間をかけて考えて自分にあった学校選び、つまり自分が満足して大学生活を送れるかどうかが大事になります。
留学の大きなネックの1つが資金面の話です。大学によっても異なりますが、ほとんどの学生は何らかの奨学金や支援金を受けていることが多いのもアメリカの大学進学の特徴です。日本の奨学金団体や政府による奨学金のほか、アメリカの大学からの奨学金もあり、そのいくつかが紹介され、また奨学金を調べる方法なども紹介がありました。
出願書類の話で特に強調されたのは学校での勉強と生活です。英語力だけでなく、学校の成績がかなり重要視されます。日本の大学だと、入学試験の出来が合格に大きく影響しますが、書類審査で入学の決まるアメリカの大学では、高校生活において高校生の一番の仕事である学業をどれだけ頑張ったか、ということが大切です。そのほかにも課外活動やボランティア活動なども評価の対象となります。また推薦状が必要となり、「誰にどんなことを書いてもらうか」ということは、自分以外の第三者がいかにその人を評価しているかを知る手がかりとなるため、重要視されています。
とはいえ、勉強が苦手だからといって留学を今すぐ諦める必要はない、と話す市川氏。学校の成績では自分の力を見せることは出来なかったとしても、外部試験などでの成績が良かったり、もっと別の活動(運動やボランティアなど)に注力していた、など自分のこれまでの頑張りをアピールすることが大事です。また部活動の部長などのリーダーの経験がなくても、部活動の中で自分の与えられた役割を把握し、それを一生懸命全うすることも十分リーダーシップを発揮していると捉えることが出来ます。いわゆる「リーダー」でなくても、リーダーシップの発揮の仕方はたくさんあります。学級委員長だとかそんな大きなことだけではなくて、自分が他の子たちとどう違うか、そしてそれをどう捉えて、だから自分がとても魅力的なんだ、ということを言えるかが大事になります。
市川氏自身がアメリカの大学を卒業されており、実体験を交えての話はとてもわかりやすくかつ説得力と示唆に富んだものでした。アメリカ留学についての話でしたが、それ以外にも高校生活をいかに過ごすべきか、自分のことを他人にどうアピールできるか、そのために自分のことをどれだけ自分がわかっているか、など中高生にとって大事な気づきがある話でした。
アンケートからも、「実際に留学された市川さんのお話でわかりやすく説得力があった」「アメリカ留学について詳しく知れて興味が深まった」「知らないことがたくさんありとても参考になった」「自分にこれから必要なものを知ることができた。これからも学校生活や部活動に一生懸命に取り組んでいきたい」「色々なことに対してWHYと思い続けることを聞いて、そう考えるのは楽しいことだと思った」など参加者が前向きに今の自分を捉え、未来を考えるきっかけとなったようでした。