4年生道徳 高橋史朗先生(麗澤大学大学院特任教授)による特別講話を実施

2021.05.10

 5月6日(木)、高校4年生(6限)は、麗澤大学大学院特任教授の高橋史朗先生をお招きして、道徳での特別講義を実施しました。臨床教育学がご専門の高橋先生は、これまで出向かれた幾多の教育現場で得られた「学び」や「理論」を高校生にでもわかる言葉に置き替えてお話してくださいました。

 講話は、研究の一環で訪問されていた北海道家庭学校(男子児童自立支援施設)の話から始まりました。先生は、教会に十字架の代わりに掲げられていた「難有(困難が有るから有難い)」という掲板を紹介され、高校生である生徒がこれから出会うであろう困難、その「困難を乗り越える力は逆境に感謝する心にある」ことを最初に教えてくださいました。

 実際、先生自身が乗り越えられた困難として、米国による日本占領政策の研究をされていた3年間のアメリカ留学時代の生活についてもお話してくださいました。先生は当時のエピソードと共に、逆境を乗り越える助けとなった3枚のポスター"Dream what you dare to dream. Go where you want to go. . Be what you want to be. LIVE!(あえて夢見ようと思うことを夢見よ。行きたい所に行け。なりた いものになれ。真に生きよ)" . "You are not given the wish without given the power to make it true.  You may have to work for it, however.(願いを実現する力を与えられないで、願いを与えられるということはない。しかし、そのためには努力しなければならない)",  "There is invisible summer in your heart in the middle of winter.(冬の真っ只中にあなたの心の中に目に見えない夏がある)"を紹介され、元気や勇気を与えてくれる言葉を探し、己の心と向き合い続け、自分自身の本当の「願い」に気づくことが必要だと、自らの体験をもとに強調されました。

 講話の最後では、江戸時代初期の剣術家「柳生 宗矩」が残した家訓「小才は、縁に出合って縁に気づかず、中才は、縁に気づいて縁を生かさず、大才は、袖すり合った縁をも生かす」を紹介され、与えられた環境や人との出会いを生かせる人間になって欲しいと、高校生活をスタートした4年生にエールを送ってくださいました。