【中学2年生】 「和菓子作りを通して考えるSDGs」

2021.06.21

中学2年生が和菓子作り体験をしました。

 現在、2年生の家庭科授業では、食生活について学んでいます。授業内容は「なぜ食べるのか」から始まり、「持続可能な社会作り(SDGs)」まで網羅しています。今回は、生きる力として実施している調理実習を、SDGsの17の目標の一つである「4:質の高い教育をみんなに」と結びつけて学ぶ機会としました。

 SDGsの目標である「4:質の高い教育をみんなに」を聞いた時、多くの人が思い描くものは、世界で教育を受けることができない1億2000万人の子供たちの学習環境を改善する試みとなるはずです。しかし本校では、「食分野」をさらに広く捉え、質の高さ=日本の伝統文化=和菓子と考えました。和菓子は季節感や花鳥風月などを表現した高い芸術性と繊細な作業を要する、守り続けたい重要な文化であることを、現代の子供たちに和菓子(練り切り)作り体験を通して学ばせたいと思い実施しました。

 生徒たちは体験授業が始まると、全集中の勢いで生地をこね、へらを持つ手が震えている生徒もいました。慣れない手付きで桜と菊の花を完成。最後はタブレットで写真を撮り、感想を添えて提出。その後は、待ちに待った実食です。和菓子を一口食べると、疲れきったその表情は瞬時に笑顔に変わり、至福の時間となりました。今回の体験を通して、生徒たちは和菓子職人の技術力の高さに驚き、その美しさに魅了されたことと思います。またこのような機会が、日本の伝統文化を守る人材の輩出に繋がればと楽しみにしています。