【中学3年生】特別講話 薮内正幸美術館館長 薮内竜太氏

2021.11.04

 10月20日(水)5時間目、中学3年生は特別講話として薮内正幸美術館館長の薮内竜太氏のお話を聞きました。画家薮内正幸さんの作品の多くは動物をモチーフにしたもので、躍動感溢れる動きや骨格はじめ、リアルさが特徴です。よく知られる作品としては『冒険者たち-ガンバと15ひきの仲間』の表紙や挿絵があげられます。

 お話の中で、薮内竜太さんは生徒たちに好きなことを追及することの大切さを教えてくださいました。子どもを取り巻く現代の環境の中では、好きなことがあっても、それが「将来仕事になるか」や「好きなことに因んだ大学はどこか」という風に、既存の進路指導に結びつけがちです。現実との折り合いは必要かもしれませんが、その中でも好きなことを持ち、徹底的に行動してみることの素晴らしさを語ってくださいました。実際、薮内正幸氏は下積み時代に動物の骨格標本を数万点も描かれたそうです。それも好きだからこそできることで、その積み重ねが確かな技術と魅力あふれる作品のもとになっているのだそうです。

 中学3年生というのは、中高一貫校の中で一番「好きなこと」を追求できる時期です。純粋に打ち込める「好きなことは?」と聞かれ、ドキッとした生徒は少なくなかったのではないでしょうか。部活も引退し、高校受験のない今だからこそ、何に没頭し、1日1日をどう生きるか考えさせられる機会となりました。

 さらに、今回の講演の特徴として、薮内正幸さんの作品を美術館よりお借りすることができました。作品はメディアセンターの入口に展示してあります。中学3年生だけでなく、麗澤の中高生には本物に触れ、本物を生み出す人の生き方を知ってほしいという薮内さんの願いが込められています。展示は11月17日(水)までです。11月17日(水)には、薮内竜太さんとのトークセッションを予定しています。「好きなこと」を持っている人も、探している人も、何かのヒントをもらえるかもしれません。

 このような機会を提供してくださいました薮内正幸美術館館長の薮内竜太氏はじめ、関係の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。