東京2020パラリンピック 競泳金メダリスト木村敬一選手 来校

2021.11.30

【中学1年生】木村敬一選手による特別講話

 11月25日(木)東京パラリンピック競泳、金メダリストの木村敬一選手が来校され、中学1年生に特別講義をしてくださいました。この講演は、本校の生徒たちが本校教諭の先輩にあたる木村選手への応援メッセージを送ったことがきっかけとなり実現しました。
 木村選手からは、水泳を始めたきっかけから金メダルを獲得するに至るまでの経緯をお話していただきました。 木村選手は2歳の時に視力を失い、「見える」という感覚が分からないそうですが、お母様がスイミングスクールに入れてくれたことをきっかけに、「世界一になりたい」という思いが芽生えていったことや、金メダルを獲得するまで、さまざまな困難があっても、常に「だれかに支えられている」という気持ちを大切にしてきたことで、コーチや仲間たちに恵まれ、厳しい練習にも耐え抜くことができたことなどお話しくださいました。
 短い時間ではありましたが、木村選手の温かな人柄は生徒たちにも伝わり、講義の後には「金メダルを獲得した際にどんな気持ちでしたか」「挫折したときに、心の支えになったものは何ですか」というようにたくさんの質問があがりました。それら1つ1つに対して、木村選手は「優勝して表彰台に上り、国歌が流れた際に、初めて自分が優勝したということを実感した。金メダルを獲得したことよりも、自分が世界最強だという事実が何より嬉しかった」。「試合前に緊張していた時、仲間に『お前がメダルを取らなくてもだれも困らない』と言われたときに安心できた。物事を真剣に考えすぎないことが大切だと思う」というように親切に答えてくださいました。
 今回の特別講演を通して、周りの人たちへの感謝の気持ちを大切にすることや、目には見えない言葉やそれに込められた想いに心を向ける大切さを、改めて気づかせていただきました。 木村選手のさらなるご活躍を今後も応援をしていきたいと思います。

【木村敬一選手プロフィール】 滋賀県栗東市出身の日本の競泳選手。2020年東京パラリンピック・競泳金メダリスト。 東京ガス株式会社の人事部に在籍。日本パラリンピアンズ協会の理事も務める。