中学1年生 特別講話にて「挨拶とトイレ掃除」の本質を学ぶ

2022.05.19

5月19日(木)、中学1年生は大久保 俊輝先生(麗澤大学特任教授・亜細亜大学特任教授・モラロジー道徳教育財団特任教授)をお招きして特別講話を実施しました。先生は千葉県の小中学校で校長を歴任後、不登校の生徒や障害を抱えた子ども達の問題に取り組まれている教育の専門家です。ご講話では、先生が教育現場でお感じになった「挨拶」や「トイレ掃除」が持つ力についてお話下さいました。

まず先生は中学1年生になったばかりの生徒達に、ご自身が引率をされた、不登校の生徒達との5泊6日の富士登山の映像を見せて下さいました。その映像を見せながら「気づき、考え、行動する」ことの大切さについてお話になり、「気づいて終わり、考えて終わりではなく、行動できる人物になって欲しい」と、生徒達を激励して下さいました。また、学校生活は勿論のこと、これから沢山のことを経験するであろう生徒達に対して、「全部出し切って空っぽになる」ことで、はじめて「新しいもの、新しい学びが入ってくる」という、人生を充実させる上での貴重な助言も下さいました。

本題の挨拶やトイレ掃除の話では、昨今の混沌とした国際情勢に言及された上で、戦争やいじめなど、多くの人たちを不幸にする「負の連鎖」を断ち切る存在になって欲しいと、次の世代に対する期待を語られました。その上で先生は「『挨拶』が人と人との争いをなくしていく大切なものであり、自分が苦手な人にも挨拶をする。自分が嫌いだと感じる人にも挨拶をする。挨拶を『明るく』『いつも』『先に』『常につづける』ことで、世の中は必ず良くなっていく!」と語気を強くして、ご自身の信念をお話下さいました。また、もう一つの主題である「トイレ掃除」についても、「トイレは一番汚いところであり、そこを美しくすることで『人のために!』という心が磨かれていく」と、その行為の本質について教えて下さいました。大久保先生の「見えているものから、見えないものが見える」という言葉には、多くの生徒たちが頷き、納得の表情を見せていました。

情熱溢れる大久保先生のご講話には挨拶の実践もあり、生徒たちはその練習の中で、教員がこれまでに見たことのないような元気な挨拶を見せてくれました。その様子は挨拶が持つ力や可能性を感じさせるものでした。教員・生徒ともに、『先生に教わったことを率先垂範の精神で実践し、学校でも地域社会でも一隅を照らせる人物になりたい』と、思いを新たにする機会となりました。