令和5年度 第76期卒業証書授与式

2024.03.03

3月3日(日)、高等学校全日制課程第76期229名の卒業証書授与式が挙行されました。
雲一つない青空が広がる中、もうそこまで春が来ていることを告げるかのように河津桜が見事に満開となり、卒業生たちの門出を彩りました。
6年間、あるいは3年間、通い続けた美しいキャンパスも、麗澤生としては見納めになります。

 

10時からの式典は、開式の辞とともに厳かに始まり、国歌と校歌の斉唱の後、229名一人一人の呼名とともに卒業証書が授与されました。
檀上で卒業証書を受け取る全ての卒業生たちの表情は晴れやかで、それを見守る保護者の皆さまも喜びの表情を浮かべていました。
学校生活の中で活躍した卒業生たちへの表彰と、卒業生からの記念品の贈呈も行われ、校長の式辞へと静かに式次第は進みました。

 

櫻井校長からの式辞では次のような三つのはなむけの言葉が卒業生たちに贈られました。
「一つ目は、失敗を恐れず何事にも挑戦し続けることの大切さ。
二つ目は国際的日本人として自らの才能を活かしてできることをし続けること。
そして三つ目は、母校に誇りを持つこと、創立者の思いを受け継いで活躍してほしいということ。」
国際的な指揮者として活躍された小澤征爾氏のエピソードを交えて温かな式辞となりました。

 

続いて、学園全体の代表として廣池理事長より、卒業生と保護者の皆さまへ祝辞が贈られました。
「世界で起こっている出来事はグローバルな社会において、すべてが繋がり、影響を与えている。
伝統的な誇り高い精神を持って国際化を果たしてきた日本は、いち早く近代化を果たし、世界から憧れられる国にもなった。
現代のようにAIが発展すればするほど道徳的な精神が大切であり、麗澤の精神と学びをぜひ社会で活かして活躍していってほしい。」
これからの時代を切り拓いて生きていくということは、厳しさを乗り越え挑戦の連続を必要とすることから、力強い厳しくも温かな祝辞でした。

 

そしてこの春から最高学年を迎える在校生から、卒業生へ送辞が贈られました。
麗鳳会会長である石田さんの送辞では、先輩である卒業生にたくさんの良い影響を与えられ、先輩たちがいかに大きな存在であったかという強い思いが伝わりました。

卒業生の答辞では、白神さんの「おまえは自分が生きなければならないように生きるがいい」(レオニード・レオーノフ『穴熊』より)という力強い言葉が印象的でした。
数年の困難な時期を乗り越え、「選択」をし続けた最高学年を経て、卒業生たちが力強く麗澤から羽ばたいていくことを実感させる、教養と思いに満ちた答辞でした。
前向きで未来志向の言葉に、涙ぐむ保護者の皆さまの姿もありました。
そして、これまで彼らの成長を支え続けた教職員は、感無量の思いを持って見守りました。

最後に送別の歌を全員で斉唱し、すばらしい卒業式は閉式を迎えました。

 

12時より、食堂「けやき」に場所を移し、卒業記念会食が行われました。

この会食は、本校創立当時から続く伝統的な行事です。

コロナ禍により、しばらく中断していましたが、久々に再開され、卒業生たちは恩師や保護者と「すき焼き弁当」を囲みながら和やかな時を過ごしました。

途中、6年生(高校3年生)の担任団によるサプライズダンスが披露され、会場は大歓声に包まれました。

最後に卒業生から恩師や保護者への感謝の言葉が述べられ、会はお開きとなりました。

 

麗澤で学んだことを胸に、卒業生の皆さんがそれぞれの道で活躍されることを、教職員一同心より祈念しています。