【高校4年生】探究学習 全体発表会

2024.03.15

【高校4年生】探究学習 全体発表会

高校1年生では3学期の終わりに、探究活動の全体発表が行われました。探究活動とは生徒自身が持つ疑問を生徒自身が探究しスライドにまとめ、生徒間で発表しあうというものです。今回はクラス内で2名代表者が選出され、制限時間内に自身が行った探究をプレゼンし、教員が審査する、という発表会を行いました。

今回選出された探究内容は

 

・世界の甘みの違い ・靴の歩き方でわかる歩き方 ・坂道グループを語る ・もちもちのドーナツの作り方 ・日本語のルーツはどこから

・割りばしVSマイはし ・サブカルチャーが与える経済効果 ・ディズニープリンセスの服の色と性格設定の関連性 ・gummi ・空間デザイン

・チョコレート ・SSDとHDDの違い

でした。

 

どの発表も熱意と知識欲にあふれた探究で、ほかの生徒や教員も驚くような実験結果や調査結果を発表していました。スライドも創意工夫がみられ、如何に観覧者や審査員を巻き込み、自身の探究の新規性や面白さを伝えようか、という意志を強く感じるスライドが多くみられました。

テーマは自身の生活から着想を得て疑問を呈したテーマが多く、そのテーマを深堀りするために実験の後に仮説をたて、仮説を基に再実験をしたり、自身の経験を計算結果に組み込んだり、観覧者を巻き込んでその場で定性的な検証を行う生徒もいました。

 

審査の結果、

1位 チョコレートの探究 2位 空間デザイン 3位 日本語のルーツはどこから

となりました。

 

3位はいまだ謎に包まれている日本語の語源が独自的なものである、という仮説を立てそれを支持する証拠と反証を照らし合わせた考察を発表し、その調査の綿密さと新規性、直観的でない内容を伝えるスライドのわかりやすさから3位となりました。

 

2位は空間デザインの例として自身の教室を挙げ、何気なく生活している教室のデザインの機能性とその利点を調べ上げ、さらに水族館の工夫との関連性も調べ、発表していました。その身近な生活から導いた内容の新規性とそれをまとめるスライドの明確さが評価され、2位となりました。

 

1位はチョコレートが嫌い、という自身の苦手から、苦手な理由を定量的に調べようと成分からアプローチしました。はじめにカカオに含まれるポリフェノールに着目し、チョコレート製造、販売企業に問い合わせを行いました。次にポリフェノールの成分の類似品、ポリフェノールの含有量上位商品、下位商品から自身の舌と成分量から苦手の原因を調べる、という探究をしていました。誰もがもつ苦手な食べ物がある、という意識がどこからくるのか、という疑問の新規性、それを調べるため企業への調査を行った探究心、検証の定量性、今後の実験を提案する企画力などが総合的に評価され、1位となりました。

 

今回の探究学習において、上位に上がり評価されたのは自身で実験を行ったり、検証を行った生徒が多い結果になりました。ただ疑問に思うだけでなく、それをどのように調べ、テーマとして他者に納得してもらう内容にするのか生徒は皆苦心しながらも楽しんでいるようでした。ただ調べるだけではなく、その疑問をどのように検証し、まとめあげるか、という能力は社会においても必要とされる能力となります。今回の探究学習で生徒たちが考え、調べ、検証し、発表する過程が生徒の自主的な探究心や表現力の向上につながればと思います。今後もこのような探究学習の機会を多く作っていきたいと思います。