【言語技術】中学3年生が世界的名著『星の王子さま』の分析に挑戦!

2024.11.26
本校では言語技術の授業を週に1回、中学一年生から高校一年生の4年間実施しています。
言語技術とは、ことばの4技能「聞く・話す・読む・書く」とそれを支える論理的思考力を養う教科です。
授業では、文学作品の分析、説明・報告の方法など、毎時間新しい課題が提示され、教員がファシリテータとなって進行します。
 
今回、中学3年生は3年間の集大成として、サン=テグジュペリ著『星の王子さま』を用いて「ソクラティック・セミナー」を行っています。ソクラティック・セミナーとは、共通で読んだテクスト(小説・短編小説・映画)について、互いに質問をしたり、答えたりするグループ議論です。
 
この授業では、問いを立てる力と、問いに対する自分の意見を本のページを根拠とし、説明する力が求められます。
はじめは自分で問いを立てることに戸惑いを感じている様子も見られましたが、授業を重ねるうちに、「王子さまとバラの関係はどのようなものでしょうか?」「物語に書かれている『ひまつぶし』とはどういう意味でしょうか?」など、物語の本質に関わる問いが生まれ、活発な議論が展開されるようになりました。
 
世界的名著について、クラスメイトと意見を交わすことにより、一人で読書するだけでは得られない、新しい発見や解釈を得られるのは言語技術の醍醐味です。時間をかけて仲間と意見を交わした『星の王子さま』は、かけがえのない思い出の一冊となることでしょう。
 
12月の期末試験に向け、授業で議論した内容をしっかりと整理し、文章で説明できるように準備をしていきます。