令和6年度 第77期卒業証書授与式

2025.03.03

令和7年3月3日、麗澤高等学校全日制課程第77期227名の卒業式が無事に挙行されました。

本校のキャンパスでは、梅花の香しさと共に、春を待つ木々の花芽も日ごとに膨らみ始めています。
早朝より祝福の雨が降り注ぎ、卒業生たちの「思い出と、未来への期待」が溶け合い、麗澤の森の中で美しいハーモニーを奏でているかのようです。

 

卒業生の入場と共に始まった式は、厳粛かつ喜びの空気に包まれ、ご家族の皆さま、教職員一同が見守る中で進みました。

卒業証書授与ではクラス担任より、心をこめて最後の呼名がなされました。
そして、全員が壇上に進み、一人ひとりに校長より証書が授与されました。
大きな返事で応え、証書を受け取る卒業生たちの晴れやかな表情が、会場内の大スクリーンに映し出されました。

続いて、特に優れた活動や実績を持ち、模範となった卒業生への表彰が行われた後、卒業生より記念品の贈呈が行われました。

 

櫻井校長の式辞では、卒業生の門出に際し、思いのこもった次のようなメッセージが贈られました。

「皆さんを含めて、麗澤では13,216名が卒業していきました。
ここで、三つのはなむけの言葉を贈りたいと思います。

一つ目は、母校に誇りを持ってください。
多くの方々の支えと、豊かな環境のおかげで卒業できたことに感謝の気持ちを向けてほしいと思います。

二つ目は、失敗を恐れず何事にも挑戦してください。
『人生は選択の連続である』という職業別講演会での卒業生の講演の言葉を覚えているでしょうか。
挫折をしても挑戦を繰り返して進んでいくことで、思わぬ大きな道が広がる可能性があり、前向きな選択こそがその人の人生を輝かせるのです。

三つ目は、たくましさとしなやかさを身に着けることの大切さです。
戦後80年間は平和な時代でしたが、これからの時代は、ただ流され、受け身に生きるのではなく、自分自身を表現し続ける逞しさを身につけ、折れることなく、しなやかに人生を渡っていくことが求められていくでしょう。」

 

本学園の廣池理事長の祝辞では、麗澤の理念に基づき、卒業生たちに力強いメッセージが贈られました。

「社会の大変革期に生きる私たちは、強い精神を育て、課題を乗り越えるために、歴史に学ぶ必要があります。
麗澤は90年の歴史があります。母校への誇りを持ち、それぞれの道で大きく成長し、社会に貢献できる人になってください。
日本は、とても恵まれた環境にあります。先人先輩に学び、厳しい時代を生き抜き、負けずに力強く歩んでください。」

次に、本校の卒業生で元プロ車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾様より、卒業生へのお祝いビデオメッセージが披露されました。
「これからの人生での失敗を心配するかもしれません。そのような時には『失敗から学び続けること』、トライ&エラーこそが人生を充実させることを忘れないでください。」と卒業生を勇気づける説得力のあるお言葉をいただきました。

 

在校生代表、麗鳳会会長の河口萌香さんの送辞では「先輩たちの見守る中で、後輩である私たちが成長することができた」と「温情」という格言を交えて語られ、卒業生にとってとても心温まるメッセージになりました。

そして、卒業式最大のクライマックスである卒業生の答辞では、総代として植田文菜さんが登壇しました。

「部活、勉学、寮生活、それぞれの体験の中で、227名の卒業生たちは3年前と今とでは見える景色が変わったことと思います。
自信のなかった自分は、友達との人間関係の中で、ありのままの自分を受け入れられるようになるという貴重な体験をしました。
その過程において『言葉』の力はとても大きく、麗澤で受け取ったたくさんの『言葉』によって気づき成長することができました。」

植田さんは、麗澤での日々の思い出と共に、将来への目標を語り、在校生、教職員、お世話になったすべての方々と両親への感謝で答辞を結びました。

 

最後に、「仰げば尊し」「蛍の光」を全員で歌い、卒業式は閉式となりました。

麗澤は創立以来、「感謝の心」を何よりも大切にしています。
日々の小さな感謝が自分と周囲の人々を繋ぎ、出会いの中での体験こそが、自らの成長となります。
さらに広い世界に羽ばたくことで、大きな感謝へと広がっていくことでしょう。
それこそが人生の喜びになるに違いありません。

「麗澤中学・高等学校に入学し、卒業してくださって、ありがとうございました!」
教職員一同から大きな感謝を申し上げます。
いつでも母校である麗澤に戻ってきてください!