3月15日(金)、春期講座にて高校5年生実験希望者を対象に、化学と生物で実験を行いました。
今回の実験では、化学は酢酸と水酸化ナトリウムの中和滴定、生物はブタ腎臓とブタ眼球を用いた解剖を行いました。
化学ではビュレットを用いた中和滴定を行いました。
授業で習った器材の使い方、日常で扱わない試薬の扱いに戸惑いながらも実験の意味を考えながら滴定実験を行いました。
滴定していくと試薬に色がつく段階があり、その段階を記録する実験を行っています。
慎重に色の変化を確認し、少しずつ滴定を行い正確な中和点を探していました。
また、うっかり中和点を超えてしまい、色が透明に戻らなくなって困惑するなど、実際の実験でなければ体験できないことを多く学びました。
腎臓を用いた実験は演示で行い、まず腎臓を二つに分け、皮質と髄質に分かれている様子を確認したり、動脈や静脈、輸尿管が分かれている様子を観察しました。
この実験では、図で確認を行っていた生徒も、実際の分布を確認すると、その複雑さに驚いているようでした。
その後、別の腎臓を用意し、墨汁を動脈から注入することで、どのように腎臓が染まっていくかを確認しました。
予想と異なり、全体が染められたかのように見えましたが、生徒たちは自身で次の実験、最善の手法を模索して書き出し、仲間同士で実験案を作成しました。
眼球の解剖では、実際の解剖器具を生徒が用いて解剖を行いました。
初めて器具を扱う生徒も多く、真剣に解剖を行っていました。
眼球は強膜が強靭であり、解剖には苦労している様子でした。
しかしどのように切れば観察できるか、なぜ強膜が強靭にできているのか班員と考察する生徒も見受けられ、積極的に実験に参加していました。
今回は化学も講座にて実験を行い、講習内で2回の実験を行っています。
実践的な実習を通して、生徒が自発的に検証していく姿が見られたことは、生徒自身が探究的なスキルを身につける上で大いにプラスになりました。
生徒からは「実験器具の使い方に困惑したがよくわかった」という感想や「色の変化を確認することができたこと、実際に教科書で行っていた実験も自分で行うと正確に行うことは大変だった。」という感想がありました。
定量的、定性的な科学の実験を知ることのできる大変意義のある実験になりました。