タイスタディツアー2025

2026.01.13

12月20日から9日間にわたり、一般財団法人麗澤海外開発協会(RODA)主催の「タイ・スタディツアー」が実施され、本校生徒15名が参加しました。本ツアーは、タイ北部の児童養護施設での共同生活や、バンコク市内のスラム地域(コミュニティー)視察などを通じて、世界の現実を肌で感じ、自らの課題として捉えることを目的としています。

 

前半に訪れたメーコック児童養護施設では、子どもたちと寝食を共にし、国籍や言葉の壁を越えた交流を行いました。別れの場面では、施設の子どもたちと本校生徒が互いに大粒の涙を流して抱き合う姿が見られ、心の通った交流の尊さが生徒たちの胸に深く刻まれるひとときとなりました。

 

後半のバンコク研修では、国際労働財団(JILAF)のご協力のもと、巨大なごみ処理場に隣接するオーンヌット地区の居住区を訪問しました。首都の煌びやかなショッピングモールとは対照的な、あまりにも大きな貧富の格差を目の当たりにした生徒たち。その後行われたJILAF代表・関口氏とのディスカッションでは、真剣な表情でタイ社会が抱える課題と向き合い、「自分たちに何ができるのか」と活発な意見交換が行われました。

 

以下は、生徒の事後レポートから引用した感想です。
「私はメーコックを訪れる前まで、恵まれていない子どもたちを「助けたい」と考えていました。しかし実際に現地で、懸命に生きる子どもたちの姿を目にすると、助けを求めているようには全く見えませんでした。むしろ、幸せが何かを見失いかけていた自分自身が、子どもたちの幸せな笑顔に救われていたのだと気づきました。そしてその気持ちは、次第に「この笑顔を守りたい」という思いへと変化していきました」

 

「環境を理由に誰かを決めつけたり、可能性に線を引いたりしてはいけない。大切なのは、その人が何を感じ、何を大事にして生きているのかを知ろうとする姿勢だと思う。これから私は、違いを怖がるのではなく、違いの奥にあるその人自身を見つめられる人でありたい」

 

「特に印象的だったのは、「日本も他人事ではない」という言葉。今回見たタイの課題は、遠い異国の出来事ではなく、近い将来、あるいはすでに現在の日本が直面し始めている課題であることに気づかされた」

 

「研修中、最も私の心を揺さぶったのは、子どもたちが抱える背景を知った瞬間であった。昼間に一緒にサッカーをし、無邪気に笑っていた子供たちが、ドラッグ依存の親、暴力、極度の貧困、そして人身売買といった、想像を絶する過去を背負っていることを知った。日本で平和に生きてきた私にとって言葉を失うほどだった」

 

この9日間を通じ、生徒たちは同じ地球上で起きている現実を「決して他人事ではない」と受け止め、確かな問題意識を育むことができました。今回の経験は、彼らの将来にとって大きな糧となることでしょう。