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2020.03.09
【卒業生の活躍】アメリカの留学から学んだこと 水谷真緒(2016年卒業)

2016年3月に本校ILコースを卒業し、現在上智大学国際教養学部4年の水谷真緒さん。2年前にアメリカに留学したことで見えてきた学びの本質や、苦しい中で重ねてきた自分との対話。大学生活を終えようとしている水谷さんが、その経験をレポートしてくれました。

 

紛争を解決するための学問がある国へ

アメリカのジョージ・メイソン大学に2017年8月から2018年8月まで1年間、大学の交換留学制度を利用して留学しました。紛争解決学を学ぶために、その学問で有名な大学であったこと、そして大学がワシントンDCにあることで、世界の政治の中心地で働く(インターンシップ)経験をしたいと思ったからです。また、日本語が通じない環境の中で、自分の英語力と精神力を鍛え、多様な人々と暮らしていくことで異文化の中でも信頼を構築する力をつけたいと思ったからです。

 

毎日が試験前のような日々

学習面では、大学受験の時と同じくらい、1年間本気で勉強に励みました。日本では試験の前に普段よりも勉強する、というのが多かったように思いましたが、アメリカでは学期中の毎日が試験前のようでした。でも、英語が母国語の学生でさえ試行錯誤しながら課題に取り組んでいる姿を見て、「私だけではない。みんなが本気で勉強する環境なんだ。そしてそれを求めたからこそ、私はここにいる」と学習環境に対して感謝すると同時に、日本ではどうしたら学びのスタイルが変わるだろうか、と考えさせられました。

私は紛争解決学を学びに留学をしましたが、実際に授業の内容の専門性、種類の豊富さなど自分の学びを深く焦点を当てて学ぶことができました。授業に行くことが留学中の1つの楽しみでした。また多文化国家であるがゆえに授業内でも多くの刺激がありました。例えば移民について学んでいた時、韓国系移民とラテン系移民の人々の生活の違い、地理的分布の特徴などを学び、また授業で学んだことが実際に社会で見えてくることでその内容により一層興味を持てました。

 

頼るべきは忍耐強い「自分」

今まで多くの友だちと温かい家族に囲まれて過ごしてきた私にって、誰も知らない異国の地で生活を送ることは新しすぎる挑戦でした。1年という限られた時間の中、多くの人と出会い、多くの経験をし、成長して帰国しないといけない、と自分に課した重圧に焦りを感じることもあり、またすぐに結果が出ない状況に悲しくなることもありました。勉強で手一杯になり、外出が減ることもありました。孤独な自分と向き合う時間も多くありましたが、その分、以前より自分について知ることもでき、またわかったこともあります。すぐに結果が出ることは多くない。焦っても自分の欲しい友だちや成果は手に入らない。それまでは自分のことを信じて自分のやれることを地道にやっていくべきだ、と感じました。これは日本にいただけでは得られない、自分との対話から得られた学びだと思います。

 

 

学生のうちに働くことを経験できるチャンス=インターンに挑戦

交換留学生として世界の政治の中心であるワシントンDCで学ぶ機会を得た私は、更に世界で活躍する人達のもとで働く経験がしたいと考えインターンに参加しました。役割は現地のシンクタンクや議会の公聴会に参加し内容をまとめ、日本企業に情報提供する事でした。留学によって英語の力は付いたとはいえ、今までに学んだ事のない分野の理解が必要な場面が多く、どのようにして仕事の成果と自分のレベルをもう一段階上げる事ができるかが私にとってのチャレンジでした。そこでより多くの情報を取得できるように、毎日誰よりも朝早く出勤し、必ずセミナーの予習を行い、その日のうちに復習も行うようにしました。また、会場に集まった様々な専門家の方に話しかけ、多くの人脈を広げる事を心がけました。その結果、知らない世界にも臆せず飛び込み人の輪を広げ、何かを掴み取る活動を繰り返すことで、異文化に適応する力を更に高める事ができました。あっという間の3ヶ月でしたがとても充実していました。

 

迷っているならぜひ!

迷っている皆さんにはぜひ、留学して欲しいと思います。金銭的な事情で諦めそうな人もいるかと思いますが、私も奨学金をもらって留学しました。返済不要の奨学金もありますので、大学などの留学センター、大使館などでぜひ相談してみてください。日本にいると、まだまだ留学したいと口にするのが恥ずかしかったり、色々な事情から真剣に検討する前に諦めてしまう人が多いと感じます。しかし私は自信を持って、留学は想像以上に人生に影響を与える経験なんだ、と言えます。留学を経験することによって自分のアイデンティティをより強く確立できると同時に、日本人としての誇りや、逆に直すべきところなどを客観的にみられるようになります。このような学びを得た学生が日本に増えれば、個人としても、日本としても、世界で活躍できる人材を増やしていけると思います。留学を経験した若者の一人として、いつでも相談に乗ります。皆さんのお役に立てれば幸いです。

 

現地では勉強と同時にアカペラグループにも所属して活躍していた水谷さん。高校生の時に芽生えた「挑戦する心」が大学でも、留学先でも大きな力になっていたようですね。4月から働き始める、水谷さんのこれからが本当に楽しみです!