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寮生活

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2021.04.24
【麗寮女子寮】多角的な視点!ディスカッション力を身につける!

4月22日(木)20時、女子寮では学年会議が行われました。基本的に毎月1回30分程度行われ、生活を自治していくために話し合いの場を設けています。各学年の議題も自分たちで決めることが多く、生活や人間関係をよりよくするためにディスカッションします。4年生(高校1年生)の時には、自分の意見を上手く発表できない生徒も、立場が変わり相手との人間関係が構築されるに従い、自分の意見を主張することができるようになっていきます。

今回の5年生(高校2年生)のテーマはズバリ「部屋っ子」です。「部屋っ子」とは、自分と同じ部屋に居住する4年生(新入生)のことです。麗澤の寮(麗寮)では、異学年混成の部屋割りで3年間過ごします。5年生は、寮生活で「部屋っ子」が自立できるようにサポートする役割があります。何も分からない「部屋っ子」が、5年生の言動やアドバイスで生活を自立させていきます。5年生は「部屋っ子」が入寮する前から、話し合いをしたり研修をしたりして「部屋っ子」を迎え入れる準備をしてきました。それぞれ「部屋っ子」が来たら「こうしてあげたい!」「こんな上級生になりたい!」という想いを温め入寮を迎えました。そして、3週間が過ぎました。

最初、緊張した面持ちで右も左も分からなかった部屋っ子たちは、寮生活にも大分慣れて、同級生の中も深まり笑顔も多くなりました。その陰には、日々の生活を言葉や態度で丁寧に教えてくれた5年生の先輩がいます。5年生は昨年自分がしてもらったようにしてみたり、それでも上手く伝わらない時は、同級生や6年生(高3)や先生に相談したりして、自分の部屋っ子としっかり向き合い続けています。自分とは異なる人格の「部屋っ子」という存在を通して、自分とは異なる人間の多様性を体験的に学んでいます。部屋っ子と5年生のペアは学期中は変わりません。上手く伝えられずにがっかりしたり、部屋っ子の成長を喜んだりしながら、他者と分かり合うということを学びます。

学年会議での話し合いは、「部屋っ子との距離感」という話題になりました。「距離を近くしたい。」「接し方はそれぞれでいいと思うけど、周囲に迷惑が掛かるのは良くないよね。」/「丁寧な言葉だと親しくなれないよ。」「そんな事ないんじゃない。きちんとした言葉遣いが学べるのも寮のいいところだし、きちんとしてても安心感を与えることはできると思う。」/「なかなか失敗を直せない時どうする?」「何回も伝えてあげたらいいんじゃない。」「紙に書いてあげる。」「周りがフォローすればいいよ。」「本人に気付いてもらうことも大切だよね。」「私は4年生同士でもフォローしてあげてって言ってるよ。」「同級生は大事だよね。」・・・・

昨年とは異なる立場で、異なる価値観で物事を考えられている姿に頼もしさを感じました。

そして、この陰には6年生(高3)の姿があります。寮は基本的に生徒主体で運営、生活が行われています。6年生が立場に物を言わせて、自分本位になってしまったら寮生活は自治を欠き、たちまち成り立たなくなってしまいます。5年生が自分達の考えで4年生のお世話ができるのは、それを温かく見守ってくれる部屋や寮での最上級生の存在があるからです。6年生は1年先輩であるが故に、後輩たちの様子は手に取るように分かるものです。時には、粗が目に付くときもあるかもしれません。しかし、そこにばかり目を向けていては、良い人間関係は築けませんし楽しい生活を送ることはできません。後輩たちを温かく見守り、フォローしながら成長に導くことが大切です。6年生は、自分の生活を律する努力をしつつ後輩たちを良く見守ってくれていると感じています。

5年生は学校ではコース選択による新しいクラス編成になりました。4年生のサポートをしつつ、自身も、新しいクラス、新しい授業、新しい環境で懸命に頑張っています。6年生も部屋や寮の後輩たちに目を向けながらも、受験生として自分の進路実現に向け努力を重ねています。それぞれのこの時期の経験は、これから大人になり社会に出た時に必ず活きてくると感じています。

ここでの出会いを最高の出会いに、そして最高の学びにするために、この一年間このメンバーで日々大切に過ごしていきたいと思います。